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図書館 

月末に金融関係の資格試験を受ける。今月に入ってから、またお尻に火がついている。
でも、早くついたものだと、自分を自分で褒めてあげたいところだが、ちがう。
一夜漬けができるスペックがないことを思い知ったからだ。
学校を出て、勉強らしいことをしていなかった。だから、自分がこんなになっているなんて思ってもみなかった。顔のシワは自覚できても、脳のシワまでは想像できなかった。
久しぶりにテキストを開くと、難しいというよりは、何を書いているのかまったくわからない。
世間では、そんなに難しい資格ではないと言われているのに。
タカをくくっていた私が、バカでした。

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水中のかまいたち 

 リハビリのために通っているプールで、こんなことがあった。
あと三往復でノルマの二千メートルが終わる。食べ過ぎで張っていた胃袋もほどよく空いてきた。晩飯に仕込んだおでんに味がしみただろうな~、などと考えながら泳ぐ。とつぜん、腕にビリッと痛みが走った。コース・ロープも何もないプール・サイド近くでの出来事。泳ぎつづけるが消えないので立ち止まって腕を見た。手首と肘の真ん中あたりに5cmほどのすじが二本あるではないか。
一本は赤黒く、もう一本はみみず腫れで白っぽく、皮がむけかけている。泳いでいるあいだにぶつけた覚えはない。痛みはやわらいだが、用心して二本離れたコースで残りのノルマを泳ぎきった。
 もうすぐ幼児教室が始まるのでプール監視員に腕を見せ
 「何が原因なのか、わかれへんけど、こんなことになった。子供らのこと、気をつけたって」
 彼女はすくい網をもって、私が泳いでいたあたりへ走って目を凝らしている。私も並んで一緒に見つめたがそれらしきものは見当たらない。そこへ子供たちと教室コーチが集まってきた。
コーチに「なんでか、わかれへんけど、こうなってん」 腕を見せた。
てっきり“子供らのこと、気をつけます”の返事が返ってくると思っていたら、彼女はノー・コメントのまま、あお向けの両手をさしだし、かたわらの監視員へそのまま振った。
どじょう掬い? 仕種の意味をとっさには理解できなかった。あっ、ひょっとして“苦情は監視員へどうぞ”の意味? どうりでおよび腰だったんだ。
 “あのぅー、苦情やないんやけど・・・”これは言葉にならなかった。

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金属疲労 

 ささいなことをたくさん積もらせてしまい、身動きがとれない。
ひとつひとつは、羽毛のように軽い。それがいつのまにか、おばあちゃんちの綿布団のように、固く重くなってしまった。
「断捨離」を誓って、引っくりかえした部屋はそのまんまだし、またそれに慣れてきている自分が恐ろしい。仕事も、ケアレスミスが続き、小さくなっている。

どこかで、追いかける側に逆転したい。同じことをしていても、疲れも少ないだろう。
一ヶ月いや一週間くらい、家にずっと居られたらゼロ地点まで持っていける気がする。
そこから、借りを作らない日々を送るのだ。毎日の持ち越しが、今の巨大雪だるまになったのだから。その日にできることは、その日にする。こんな単純なことの繰り返しが、ストレスのたまらない生活を呼ぶのだろう。しかし、単純だけど、簡単じゃない。

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胃寒 

どことなく、なんとなくだるい。寝込むほどではないが、体をうごかすには気合を入れなければならない。声には出さないが心中「えーぃ、よっしゃー」などとつぶやいている。
典型的な夏バテだが、それだけでもなさそうだ。
 暑くなって腹の調子がおちてしまった。朝になってもまったく空腹感がこない。子供のころから朝食抜きだったので気にしてはいなかった。
やっと腹がへった昼、暑さ盛りで食べるそーめん、冷麦はうまい。
 日暮れればお待ちかねのキンキンに冷えたビール、あ~夏の醍醐味や。
どことなく、なんとなくのだるさは冷たいものの摂りすぎ、分かっちゃいるけど。

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やんちゃ息子の旅立ち 

 若い友人ルーカスがラオスのインターナショナル・スクールに職を得て、8月に赴任することになった。5年前にはヤニックが韓国へ移り住んだ。もう一人のジョンは大学院卒業資格をとるために猛勉強中、ジョンもいずれ離日することになるだろう。
 奈良県のへき地村でALT(英語教員助手)をしていた三人とは10年前に知り合った。その頃の私は得体の知れない下半身の神経痛にさいなまれていた。三途の川の向こう岸に両足をつけたが、なんとか閻魔に追い返されたところだった。
痛みと共存することを知ったが、弱りきった体で外出する気になれなかった。
 「ヤニック先生、ジョ-さんにぴったりやで。暴言吐き、おもろい。それにビールも出してくれるねんで」 村の大人向け英会話教室に行ったカミサンがそそのかした。
 杖をついて教室に入ると、ヤニックが若禿げの頭から湯気をたてて怒っていた。Fuck・あほ・ばか・まぬけを連発して。法律を変えたので一年以上滞在する外国人も国際免許から日本の運転免許に切り替えねばならなくなったが、実技試験でかんたんに落とされた。ありったけの早口悪態英語で免許センターの警官をどなりあげると、相手もキレて大喧嘩になったそうだ。
 「欧米では人々の利便を考えて取りやすい免許にしているが、この国の役人どもは許認可権をふりかざし直接免許は取らせない。自動車学校と癒着する利権を放さない。ケツの穴よりきたない」
 ヤニックは大笑い、その夜は彼の部屋で飲み明かした。
 しばらくしてヤニックがジョンとルーカスを連れてきて我が家で飲んだ。自分たちは田舎マフィアだと言う。まるで、大阪のいちびりガキのごっこ遊びだ。ジョンが
 「ゴッド・ファーザーは考えずに突っ走るヤツが適任だからヤニック。ルーカスは若くてバカだから汚れ仕事がお似合い。コンシルリアリエリ(相談役)には知恵と熟慮が必要なのでオレにしかできない」  どうだかね。
 気のおけない仲間とのあけっぴろげの会話ほど楽しいものはない。いちびり同盟が結成された。
お祭り野郎の三人はうちでの大パーティーを何回もやった。その都度、何日もの準備が必要だが流す汗をいとわない。川遊びやキャンプイン・コンサートにも行った。
半分ほどの年齢のかれらとの遊びで私は元気をもらっていった。

 

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