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ペーパーナイフ 

    ツエ村から     「ペーパーナイフ」       上田 隆
 銀無垢のペーパーナイフをもらった。カミサンがプレゼントすると言う。美談のように聞こえるでしょうが、世の亭主諸君、ご油断召さるな。美談にはウラがある。カミサンは晩酌を欠かしたことがない。それも晩酌などという可愛いものでではなく、並の人の三倍はいく。数年前までは飲めば一升ビンをころがした。ご想像がつくでしょう、そう、我が家では酒に関しては男女逆転なのです。会社帰りに毎晩へべれけの亭主がたまに"言い訳寿司"をぶら下げるのと一緒。
 私の生まれて初めてのモノ道楽は万年筆です。コレクターの道に突き進む豪傑がたくさんおられるようだが、気の小さい私は手持ち本数あたりが限界。皇帝の後宮三千人というそうだが、毎晩何十人も? 万年筆も同じである、等しく可愛がれる、いえ、書ける本数は限られてくる。でも、相棒のペーパーナイフが欲しくなった・・・が、言い出せずにいた。借金利子を払うためにまた借金をするどこかの国ほどのクソ度胸はない。息子が中三となった我が家は健全財政を考えねばならない。
 「結婚以来、たいしたプレゼントしていないわ。働いて稼いだ分があるので、万年筆がいい? ペーパーナイフがいい?」 ペーパーナイフを狙っていることはばれていたようだ。
 よっしゃ、"言い訳寿司"食わせてもらいましょう。
 京都の友人・ハメさんは彫金職人、指輪やアクセサリーを作っているが、気が入るのはペーパーナイフ制作だとか。いまどきこんな無用の長物を?(失礼!)、好きやな、こんな人。
 「ハメさんのんが気に入ってるんでしょ、好きなん選んだら」 カミサンは事情を説明し、遊びがてらの持参を依頼したら快諾。価格は二万五千円から二十五万円(金無垢品)だそう。彼女は私とちがい意地と度胸の女である。当日、上限の金額を自分の貯金から下ろしていた。
 

20070812234031.jpg


十数本のペーパーナイフがテーブルに並んだ。先ず、第一印象のデザイン・雰囲気から数本の候補にしぼった。重さ・長さ・握り具合を試した。これやな!平らな石を連ねた感じの握り部分がしっくりと手になじみ使いやすい。いぶし銀の風情がなんともいい。銘は"石垣"、桐箱がついてきた。
 「オレ、桐箱ってガラやない。そっから出すのも面倒やし。他の人に使って」
 「いえ、これはセット。銀磨きクロスももちろんつきます」
 萬年筆くらぶ会報誌・フェンテはフランス綴じなのでこれで試し切り。使い心地は快感。使い込んで銀が熟成したら宝物になる。毎日切っている。カミサンに来たDMまで。一つ問題があった。桐箱の表には達筆を越えたハメさんご神筆で"御紙切刀"と書かれている。畏れ多いので箱を開けるたびに恭しくおしいただき叩頭せねばならない。皮手縫いのケースを夜なべ仕事でこしらえた。一刻も早く見てほしかったので写真をメールで送った。
 「拝復、ペニスケースじゃない、ペーパーナイフケースの力作拝見致しました。小生も欲しい位です。ほんと! ・・中略・・ ハメさんより」
 「ハメさん ペーパーナイフケースの写真は気に入っていただけたようですね。過去世インド人だったJOE仕事はきっちりとしたものではありませんが、美しい職人仕事との取り合わせは自分では気に入っています。若い頃、ラクエル・ウェルチのポスターを見た。引き締まったスーパーグラマー女優が原始人に扮し、ボロ皮ビキニをまとっただけの姿にはそそられた。これがわが美意識の原点!?
【京都の茶漬け】かも? ま、ハメさんは根が東京なのでそんなことはない、と思っていますが・・・。ホントに気に入っていただけたならプレゼントさせていただきます。 ペニスケース同様に現物合わせ、オートクチュールなのでお出での節にご持参ください。  JOE拝 
 

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クロス ATX ペンシル0.5mm883-1

在庫状況:お取り寄せ太軸でなだらかなラインのボディは時間を超越した美しさ。幅広でカーブを描いたクリップとコンテンポラリーなスタイルが特徴です。マットクロームペンシル(0.5mm)輸入筆記具>輸入ペン>CROSS(クロス)▲この商品の該当カテゴリページへは、こちらか

  • [2007/08/18 08:43]
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クロス 万年筆 センチュリーII 419-24 

友人の誕生日プレゼントに選びました。万年筆がほしいと意外なことを言われ、いろいろ探して、値段も手ごろでネーム入れ無料というのに惹かれて購入しました。万年筆も結構ブームということを知りました。極細タイプを選んだけれど、書き味がどうなのかすごく気になってると

  • [2007/09/08 17:27]
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